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EAT LAUGH LOVE

エッセイ・食べて笑って6「お弁当作り」

約2分
エッセイ・食べて笑って6「お弁当作り」

子供の頃、母が1年ほど入院したときは、父がお弁当を代わりに作ってくれていました。開けると、お弁当の中身は見事に茶色!

ミニトマトやブロッコリーといった目に鮮やかな色彩はなく、揚げ物や、卵焼き、お煮しめ…といったものが中心だった気がします。母が退院してきて作ってくれたお弁当が目に鮮やかだったこと!衝撃的に覚えています。

それでも、毎日仕事しながら作ってくれていた父にはその時も今も、感謝しかありません。

 

我が家の子供たちは幼稚園から、小学生の現在も毎日お弁当です。お野菜があまり好きな子供たちではないので、入れられる野菜は限られていますが、赤・緑・黄色はなるべく入れるようにしています。赤は食欲をそそる色ですし、緑、黄色が入ると、彩りが鮮やかで、あまりたいしたものを入れなくても!?見栄えのするお弁当になるからです。

インスタが日々の生活に浸透する今。彩りも豊かに、素晴らしいお弁当が毎日見ることが出来ます。お母さんたち、すっごいなあ!と感嘆です。私のお弁当は、キャラ弁でもないし、懐石お弁当のように凝ったものでもありませんが、「ちゃんと食べておっきくなるんだぞ!」という願いだけは毎朝込めて作っています。

ちょうど、父も、茶色いお弁当を作りながら、同じ思いでいてくれただろうと想像しながら。「ママ~おべんとう、ぴかりんこだよ~!」という笑顔と元気な声を聞くのが、私の日々のご褒美です。

About The Writer

堀池 美由紀
「ル・コルドン・ブルー」ロンドン校を主席卒業。

海外の料理を、日本の食卓に落とし込んで、近所のスーパーで手に入る食材でアレンジして再現するのが得意。「普通の主婦が誰でも再現出来る味」をモットーに、美しい盛り付けやシンプルなレシピには定評がある。
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